2015年4月3日金曜日

福島の中学生オーストラリアプロジェクト7日目 最終日のまとめ

文責:宮崎大学 1年 川島美咲

今日は、ボタニカルガーデンにてローカル紙の取材を受けました。ケアンズで最後の活動です。
写真撮影では、自然な雰囲気をだすのに苦労していたようでしたが、なかななか良い写真が撮れました!
<最初はぎこちなかったけど、いい笑顔が撮れました!>
その後、ケアンズ空港に移動してケアンズのメンバーとお別れをしました。
「日本に帰りたくない」「もっとケアンズにいたい」という声が聞こえてきました。
<出国前に記念撮影>
お昼にケアンズを出発し、約7時間のフライトを経て、19:30頃に成田空港に到着しました。
行きのフライトの際にもアシストしてくださった山口なみさんと再会し、空港近くのホテルに宿泊しました。
チェックインしてからホテルの休憩所にて感想交流会を行いました。この一週間で自分がどう成長したか、ケアンズで一番心に残ったことなどをそれぞれ発表しあったのですが、初日とは打って変わってみんな堂々と話してくれました。ケアンズの豊かな自然とそこに住む方々のあたたかさで、中学生たちものびのびと過ごせたことが手に取るように伝わってきました。小玉さんのアツい話しも交えながら2時間を超す感想交流会となりました。

部屋に戻ってからもまだまだ話し足りなかったようで、結局深夜まで交流がつづきました。ケアンズ滞在中はそれぞれ別のお宅でのホームステイだったので、ここまで深く話すのは今日が初めてでした。
明日は、いよいよ福島に帰ります。みんなとのお別れはさびしいですが、無事に送り届けたいです。
<ホテルでの感想交流会の様子>


この一週間、中学生が日々成長していく様子を目にすると同時に、私自身もたくさんの気づきがありました。
中学生には、毎日感想と英作文を書いてもらっていましたが、その文章が日に日に長く、内容も濃くなっていったこと。
最初は日本語でしていたスピーチを自ら英語でするようになったこと。
話しかけられてからなんとか応えていた会話も、自分から話しかけられるようになったこと。
挙げていったらキリがありませんが、中学生の柔軟さには目を見張るものがあります。
ケアンズについた日、お昼をPalm Coveビーチで食べてから女の子たちと波打ち際を散歩していたとき。
「海に来たの久しぶりだからまだ散歩してたいな.....」
ふとそんな言葉を耳にしました。中学生になり、部活をはじめてから保養に行きづらくなったそうです。
<ケアンズに行ってひと回りもふた回りも大きくなりました!>
今回のプロジェクトでも部活を休んで参加した子もいて、特に室内で部活をしている子はできるだけ日焼けしないように常に気を付けていました。自分だけ部活を休んで日焼けして帰るのが嫌だったのでしょう。
それまでに比べて自由な時間の少なくなる中高生は、国内の保養にあまり参加しなくなるそうです。部活動と国内保養とを比べたときに、部活動を優先せざるを得ないのかもしれません。
<カンガルーに初めてさわりました!>

日本とオーストラリアの微妙な関係については、このプロジェクトに関わって初めて知ったことばかりです。
原発に使われるウランがオーストラリアで採掘されていることは知っていましたが、ウランを日本に輸出することでオーストラリアが加害者的一面をもつこと、その一方でウラン採掘の工程で先住民族の人々が被ばくし、ガンになっているという被害者的一面をもつこと.....これまで意識したこともありませんでした。
戦時中に日本がオーストラリアを攻めたことも知りませんでした。
<世界遺産の海きれいだったね>
私が使っていた社会の教科書には何と書いてあったかなあ、と思い返してみると「原子力発電所は電力を大量生産でき、二酸化炭素もほとんど排出しないクリーンなエネルギー」と書いてあったような気がします。今の私であれば「クリーンなエネルギーな訳ないじゃん」と思うことができますが、小中学生の私は、教科書の内容を疑いもせず信じていました。    

「グローバル化」がうたわれる今の社会で、日本が過去に犯した罪を理解しないまま世界に出て行くのはどうなのかな...と思います。良いことも悪いことも両方理解した上で社会に出て行かないと本当の意味での「グローバル」にはならないのでは?と思います。
<FreeDayの日、がくと君とれお君は偶然会いました!>

私が19年生きてきて初めて知ったことを、今回の参加者の中学生は13、14歳で知ることができ、正直うらやましい限りです。
この一週間の間に、中学生たちは自分のことや将来の夢を話す場面が何度かありましたが、数を重ねるごとにその夢を具体的に話せるようになったり、3年後にケアンズのハイスクールに通いたいという新しい夢ができたり、とても刺激になったようです。
もっともっと沢山の中学生にこの体験をして欲しいな、と思います。
放射能のない地に保養に行くことももちろんですが、それ以上に子どもたち自身が学んで、これから自分がどう生きていきたいかを明確にしていくことが必要なのではないでしょうか。
<パロネラパークでは、1年後の自分宛に手紙を書きました>

私も、今回のオーストラリアプロジェクトで新たな夢ができました。
それは大学を卒業したら、今回お世話になったバナナファームでワーキングホリデーを利用して働くことです。
そこは、害虫も益虫も共存できる土作りをし、まだまだ少数派である有機農業をビジネスとして確立しているファームです。私の実家も農家をしているので、将来少しでも使う農薬を減らしていけたらいいなと思い、そのノウハウを学びに行きたいです。
<オーストラリアでたくさんの友達ができました!>

今回のプロジェクトはSmile with  Kids のマキさんを始めとするオーストラリアのスタッフのみなさん、中学生を無料で招待してくださった動物園やお寿司屋さん、ホストファミリーのみなさん、そして寄付をしていただいたみなさんのおかげで無事終えることができました。
この体験や中学生の成長をより多くの人に伝えていくことがこれからの課題です。

本当にありがとうございました。
9月には、中学生が報告会を行う予定なのでぜひおこしください。








この一週間の学生の感想です。

渡部めぐ 
 今日で、ケアンズのプロジェクトが終わってしまいます。この一週間「あっ」という間もなかったかな・・・笑 という気がします。
この一週間で変わった事は、英語でコミュニケーションをとれるようになった事です。文法はバラバラでも、たくさん単語を並べたり、習った文法を活用したりしてたくさん話せました。最初は、本当に自分の英語が当たっているかが心配で話しかけづらかったけれど、慣れてくるとたくさん話しかけて伝えようとできました。また、ケアンズの人が私の英語を理解してくれようとしてくれたのが嬉しかったです。
<ケアンズのメンバーともお別れです>

 ホームステイでは、日本語での会話が多かったけれど、その中でも英語を教えてもらって、英語で話すこともできました。また、3/4姉妹とたくさん話したり、遊んだり、shoppingしたり・・・、大切な思い出ができました。家族のみんながとてもフレンドリーで最初のときからたくさん話しかけてくれて、1日1日がとても楽しかったし、残りの日数が少なくなるのがさびしかったです。私の大切な家族です。短い間、本当にありがとうございました!Thank you so much!!
 私たちがこのような良い経験ができたのは、支援して下さっている皆さんや、主催して下さっているSmile with Kids とアースウォーカーズの皆さん、現地でサポートして下さった皆さんのおかげだと思っています。とても楽しく、本当に良い経験となったので、これからも続けてほしいです。そのために、福島の現状を知ってもらうスピーチや、毎日のレポートを通して、少しでも役に立てるようにしたいです。

 一週間、たくさんの人に支えられて、楽しく過ごす事ができました。感謝しています。本当にありがとうございました。
Thank you very much for a wonderful week to us!
I enjoyed my home stay very×10000 much!
The speech was difficult, it had good that I had an Australian person know the present conditions of Fukushima.
I want to go to Australia again!
Thank you very much.







鈴木雅玖斗
 今日で、オーストラリアケアンズリフレッシュプロジェクトが終わるので、とてもなごり惜しいです。でも、5日間で身についたことがたくさんあります。1つ目は、スピーチ力と文を考える力などです。ケアンズについた当日は言語学校で、3月31日はケアンズの学校で、震災についてや、今の福島の現状について発表をしました。

僕は、あまり人前に出てしゃべろうとしないので、このようなことをしていくうちに、自分からしゃべろうとできるようになりました。また、スピーチの内容を英語などで考えたりしていくうちに、文章を書く力が上達して、1日のレポートを書くなどということが楽になってきました。このように僕は、ケアンズに行ったことで前の自分より、成長することができました。2つ目は、日本とオーストラリアの関係についてです。日本は、過去にオーストラリアのダーウィンなどに空ばくを落として、たくさんの人を殺したそうです。この事実を僕は知りませんでした。日本の大学生も知らなかったと言っており、この事を勉強する範囲に入れない日本に大きな疑問を持ちました。他にも、海外の学生の方が震災にあった学生より震災について知っていたことを初めて知ったり、オーストラリアに来て、自分や周りがあまり知らなかったことを知れたので、良かったです。僕は、このアースウォーカーズに応ぼしたおかげで、自分の視野を広げることができてとても良い経験になりました。
 僕は、福島の現状を一人でも多くの人に伝えることが必要だと思います。また、日本がオーストラリアの人々を苦しませてしまったという歴史をまだ知らない日本の学生のみなさんに知ってもらい平和で安全な世界をつくることがどれだけ大切かを知ってもらいたいです。そのためには、これからもオーストラリアリフレッシュプロジェクトを続けて欲しいです。
<感想交流会での様子。堂々と話してくれました>
 支援してくださった方々の協力やホストファミリーになってくださったみなさんへの感謝の気持ちを忘れずにこれからもがんばっていきたいと思います。ホストファミリーのミエコさん、五日間本当にありがとうございました。最初は、どんな風に接したらいいのかなどと不安に思っていたのですが、気軽に声をかけてくれたり、優しく接してくれたおかげで、リラックスして過ごすことができました。スピーチの内容について話し合ったりできて良かったです。短い間でしたがお世話になりました。そして、支援をしてくださった方々、おかげさまで自分の知らなかった昔の出来事について知ることができました。また、伸び伸びと充実した日々を過ごすことができました。
本当にありがとうございました。
Australia Cairns Project is end today. So I'm sad, but I learn many things.
First, speeching and think text. First day and March thirty-first speeched in Cairns's school. I thought text, I easily wrote report.
I grow up in Cairns.
Second, Japan and Australian history. Japan was kill Australian people, I don't know it, because I had big question for Japan. I'm grad that I knew.
I had  very good experience.
I enjoyed swim, basketball, BBQ and so on. Australian people are very kind and friendly. I love Australia.
I had feelings of appreciate for host family and supporter.







平栗静那
 今回の一週間のオーストラリア保養は毎日が楽しくて本当にあっという間でした。
このプロジェクトが始まる前は人前で話したり発表するのが大の苦手で英語のspeakingにもさほど自信がなかったのですが、たくさん自己紹介やスピーチをするうちに段々慣れてきて英語にも少し自信が持てたような気がします。これから生きていく上で発表する機会はたくさんあるので、焦らずしっかりできるようにしたいです。英語もこれからもっともっと上達していければいいなと思いました。

 念願のマーゴさん家へのホームステイでは、初日から色々とお世話になりました。タコスをテラスで食べたり、マーゴさんの友人家族と夕食を一緒に食べたり、Port douglas で買い物をしたりしたのは一生の宝物です。また、夜遅くまでスピーチを英訳する手伝いをしてくれたおかげで完璧なスピーチができました。私の下手な英語や、何と表現すればいいのかわからず、単語だけ並べた文も理解してくれて、たくさん話しができました。毎日プログラムを終えて家に帰るのもすごく楽しみでした。
 日本とオーストラリアの支援してくださっている皆さんには、本当に感謝の気持ちで一杯です。オーストラリアで、福島ではできない体験や学習ができていい機会になりました。今までもたくさんの保養に参加しましたが、一番深く学べた保養だったと思います。普通に行くには高額なお金がかかるけど、皆さんのサポートのおかげで私たちにも行けるようになりました。本当にありがとうございました。
 アースウォーカーズ、Smile with Kids の皆さん、一週間ありがとうございました。前もってプログラムは聞いていましたが、思ってた以上に充実していてあっという間でした。オーストラリアに行ったから学べたこともたくさんあったので、これからの生活に生かしていくと共に、世界中の人達に福島の現状を発信しつづけていきたいと思います。
<ローカル紙に載せる写真を撮りました!>

 I participated in this project, and I was able to take a speech in public and I became good at English.
I think this project was substantial than others. I could learn a lot of things.
Margot is very kindness, so I wanted to talk in English with her.
Thank you for much support.
I want to continue making a talk about Fukushima.






根本玲央
 今日でオーストラリアのリフレッシュキャンプが終わります。
今回はとてもつかれましたが、とても楽しかったです。
今回はスピーチをたくさんしたので同時にスピーチ力も、みに付きました。スピーチでは、福島の現状を知ることが出来ました。またホームステイ先のMakiさんやティム君などと楽しく時間を過ごせてとても良かったと思います。
<この一週間で顔つきも凛々しくなりました>
また、言葉の壁ともぶつかりました。世界の共通語である英語は、行った時は全然分かりませんでした。何を言われているのかが分からなくてあわててました。でも、ほんの少しだけど分かるようになれたのは良かったと思います。でも、まだ英語が出来ていないので勉強することがこれからの目標だと思います。また、これまで行った中で一番良かったのは、スシトレインです。すしとサイドメニューのからあげうどんがおいしかったし、支援してるということがあらためて実感できたからです。
 また、僕らの負担が5万円ですんだことは全国の寄付をしていただいている皆さまのおかげでした。楽しい時間を過ごせたのもこの方々のおかげだと思います。感謝してます。そして、このキャンプを企画した、アースウォーカーズやスマイルウィズキッズの人のおかげでオーストラリアにこれました。今回の体験は英語も学べて、異国の文化も学べ、過去の歴史も学べました。またこのような体験はとても素晴らしく良かったです。またこのような活動を続けてほしいです。

 さいごに、ホームステイをうけいれたファミリーのみなさん、寄付をしてくれたみなさん、活動を支援してくれたり、色々なところに招待してくださったみなさま。そしてアースウォーカーズとスマイルウィズキッズのみなさまのおかげでオーストラリアに来れました。
本当にありがとうございました。すごく楽しかったです。
I love Australia!
Every one thank you very much!









文責:小玉直也
アースウォーカーズのプロジェクトで今回、初めてSmile with Kidsと共催して福島の中学生をオーストラリア・ケアンズでリフレッシュする取り組みを開催しました。

7泊8日の全行程が終了し、全体を振り返ると、本当に多くの方々のサポートに助けられたプロジェクトだと実感しています。

出発直前に財政難の協力要請に応えていただいたキワニスクラブのみなさんをはじめとした、寄付をしていただいたみなさん本当にありがとうございます。

特に、2年半前にオーストラリアで、私の講演を聞いていただいた際に今回のプロジェクトを一緒にやりたいと、その後、団体を立ち上げてケアンズの受け入れの準備をしていただいた、まきさん及びSmile with Kidsのみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

今回、準備する中でコストの高い海外のプロジェクトは無駄じゃないか?
そのお金を国内の保養に使った方が効果的ではないか?
なぜ、オーストラリアなの?
アースウォーカーズ内外から多くの意見が寄せられました。その意見に一つひとつ応えながら準備を進めてきました。

今回、最終日の移動でホテルで中学生のみなさんと交流しながら、オーストラリアでないと学べないこと、体験できないこと、笑いあり涙ありの語り合いは本当に充実した日々を振り返りながら、今回のプロジェクトが開催できて本当に良かったと確信しました。



アースウォーカーズならではの平和の問題やエネルギーの問題も深めるという企画も盛り込み。単に海外でのリフレッシュ保養や英会話を通じて交流するにとどまらない、幅広く、奥深く体感した企画となりました。

中学生の声にも「いままで、いろんな保養に参加したけど、こんなに自分が成長できた企画は初めてです」
「自分に自信がなかったけど、少し自信を持てるようになった。無理かもしれないと諦めず挑戦することが大事なんですね!」
「漠然と夢は持っていましたが、それを叶えるために努力すればかなうのだと思った。これからの人生はその夢がかなうよう努力します」
などなど、口々に語られる彼らの言葉を聞きながら、あふれる涙がとまりませんでした。

最終日の夜の長いミーティング、アースウォーカーズからの皆さんへのメッセージを真剣に聞いてくれてありがとう。
そして、素敵な感想コメント寄せてくれてありがとう。その一つひとつが大きな宝物です。今回みなさんが学んだことを忘れず、これからの人生に活かしてください。


それにしても、中学生たちのメッセージを連日読みながら、日々成長する彼らの様子を身近に体感できてアースウォーカーズとしても貴重な経験ができました。

自画自賛ですが、アースウォーカーズとして最高のプロジェクトがまた一つできたことがとても良かったです。

特定非営利活動法人アースウォーカーズ
代表理事:小玉直也
090-8301-1123



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