2014年9月9日火曜日

被災地ボランティア2014夏 5日目

文責 宮崎公立大学:田中亮佑
今日は希望の牧場に見学に行きました。希望の牧場には、今でも殺処分せずに牛たちが暮らしています。放射能を浴びた牛たちは原発事故から1年が過ぎた頃から、体に白い斑点模様ができるようになったと言います。
牧場を管理している吉沢さんから小屋のなかで、展示してある写真の説明を受けました。

私がそのなかで印象的だったのは、自殺をした酪農家さんが壁に残した遺言でした。
「原発さえなければと思ます。残った酪農家は原発に負けないで願張って下さい。」

また、酪農家が避難してしまって、立ち入りが制限されてしまったために、牛舎でミイラ化している牛たちの姿は衝撃的でした。
たくさんの人にこのことを知ってほしいと思いました。宮崎の方々にも写真展などを通じて
希望の牧場を知ってもらう機会を作りたいです。





文責 宮崎公立大学:むっちゃん
震災の被害に遭われたある女性の方に、お話を伺う事が出来ました。
その方は、震災後の3月17日に福島県から栃木県に車で避難され、
現在はお子さんの学校の関係で福島に住んでいらっしゃいます。

栃木県の避難先の病院で、レントゲンを不必要に2回もとられたそうです。
また、避難中は医療費は無料だったのに、しっかりと請求され、交渉しても
なかなか返済されず、役所の介入でようやく返済されたとおっしゃっていました。
これは、明らかに震災の被害者の方に対する嫌がらせです。
私たちは、いつ災害の被災者になるか分かりません。そして、このような嫌がらせをうけて嬉しい人はいないはずです。
私は、相手の立場に立って考える事は、とても大切な事だと思います。

そして、この方のお話で衝撃的だった事があります。
それは、立ち退き制限によって人の立ち入りが禁止され、食料が手に入らず、
制限区域内で餓死された方々がいらっしゃったという事です。
私は、亡くなった方は津波による溺死が原因だったと思っていたので、
食べ物が手に入らない事で亡くなった方がいるという事実に、ショックを受けました。

立ち入り制限を決めた人は、制限区域内に避難している人々が残っている事を
知っていたのでしょうか。そのことに気付いていたのに、避難している人々を見捨てて
制限区域を設定したのでしょうか。
原発さえなかったら・・・餓死された方の命は救えたはずです。
あまりにも残酷すぎる震災の事実に、言葉を失ってしまいました。






文責 宮崎大学:川島みさき
今日は南相馬市ボランティア活動センターで作業をした後、
希望の牧場に行ってきました。南相馬市と浪江町の境目にあり、
区域内の家畜全頭殺処分に抵抗し、今でも約300頭の牛を飼育しています。
震災後1年半で白い斑点が出始めた牛も何頭かいました。

立ち入り制限のせいで世話ができないから、被ばくした家畜は風評被害に繋がるから、
そんな人間の勝手な都合で動物達が殺されるのです。
牧場の吉澤さんにお話を伺い、薬殺された豚、放置されて餓死した牛、その中でも生き残った子牛の写真も見せていただきました。
宮崎でも口蹄疫の被害に遭い、感染拡大防止のために多くの動物が殺されましたが、今回ばかりは納得できません。
そんな深刻な状況の中、牧草を食べ悠々と歩き回る牛たちを見ていると、そのギャップに胸がいっぱいになりました。
もっと多くの人に希望の牧場のことを知ってもらい、この状況が少しでも改善に向かって欲しいと思いました。







文責 宮崎大学:遠矢聖仁
やらかしてしまいました。
よく緊張するイベント事の前になると、風邪を引いてしまうというジンクスが自分の中であるのですが、気持ちが空回りしてしまったのか、福島にまで来て体調を崩してしまいました。
小玉さんを始め、宿泊させて頂いている施設の方や学生ボランティアの仲間にご迷惑をおかけしました。

その為、みんなとは別行動で、被災者のお話を聞いてきました。
避難先で嫌がらせを受け、福島に戻ってきたというものでした。
被爆した人から放射能が放出されることがないことは科学的にも証明されているのに、
その人を悪いように特別扱いすることに対して、正しい情報の収集と冷静な判断能力の必要性を改めて感じました。
また数日前には、最近でも福島からの避難者が差別等に苦しみ自殺したという話を聞きました。
放射能に関する情報が錯乱していた震災直後ならまだしも、事故からもう三年も経ちながら、未だそういった状況にあることに、今なお広がる原発事故の影響を寂しく思います。

僕はこの数日間の間に、自分の立場を顧みず市民のために奮闘する市役所の職員さんや、
放射線量の高い地域に住む子どもたちが自然に触れ合う機会を増やしたいと立ち上がったり、それに賛同した学生など、
それぞれの形で被災者の気持ちに寄り添って行動している人たちを目にしました。
内側からも外側からも、うわべだけじゃない優しさのこもった支援の輪が、もっともっと広がっていって欲しいと強く思います。

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